4年目を迎えて。処遇改善の「光」と、私たちが向き合う「現実」

師走に入り、街もいよいよ慌ただしい雰囲気になってまいりました。

代表の福原です。

当社は今期で4年目を迎えることができました。

駆け抜けるように過ぎ去った日々でしたが、先日、ある先輩経営者の方より**「お、貫禄が出てきたな」**というお言葉をいただきました。

自分ではまだまだ若輩者のつもりですが、この数年間、多くの決断と責任を背負ってきた経験が、少しは経営者としての「芯」となって表れているのであれば幸いです。

この「貫禄」という言葉を、単なる雰囲気ではなく、荒波を乗り越える「安定感」として会社に還元できるよう、気を引き締めてまいります。

さて、私たちが身を置く介護業界では、大きなニュースが続いています。

政府の施策により、介護スタッフの給与が月額平均1万円、最大で1.9万円引き上げられるという報道がありました。

現場で汗を流し、日々利用者様に寄り添うスタッフの価値が認められ、対価として還元されること。 これは文句なしに「喜ばしいこと」であり、業界全体が目指すべき正しい方向です。

しかし一方で、経営を預かる身として、手放しで喜んでばかりいられない**「現実」**にも目を向けなければなりません。

それは、「介護報酬」自体の改定とのバランスです。

スタッフの給与原資となるのは、国が定める「介護報酬」です。

賃上げの重要性は痛いほど理解していますが、その原資となる報酬本体が十分に引き上げられないまま、人件費の負担だけが増えれば、多くの事業所経営が圧迫されることになります。

「給与は上げたい。でも、事業を継続させるための体力も残さなければならない」

このジレンマは、私だけでなく多くの経営者が抱えている課題でしょう。

一過性の賃上げで終わらせるのではなく、事業所が健全に利益を出し、それを継続的にスタッフへ還元できる「持続可能な仕組み」が、今の介護業界には必要だと強く感じています。

とはいえ、制度が変わるのをただ待っているわけにはいきません。

いただいた「貫禄」に恥じぬよう、限られた条件の中でも知恵を絞り、経営努力を重ねていく覚悟です。

スタッフが安心して長く働ける環境と、質の高いサービスを守り抜くために。

4年目も、現実を直視しながら、理想に向かって一歩ずつ進んでまいります。

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